ラインの虜囚舞台は「ナポレオン帝国」崩壊後のフランス、ドイツ。祖国を飛び出し、異境の地カナダで死を遂げた父の祖国フランスで、 父の名誉を回復するため、少女が3人の勇者?とともに、ライン川の奧の塔で囚われの身となっている人物が (他界している筈の)ナポレオンか否か、確認するというストーリー。 ジュイナブルの体裁を取っており、地の分で、色々欧州の歴史解説が適宜挿入されるため、 楽しみながら歴史の勉強もできるというもの。 同行する人物のうち、デュマについては、「三銃士」「モンテクリスト伯」の作者というこはは判るのだが、 他の2名については知らなかった。いかにもといった悪役もちゃんと用意されている。 ストレートな冒険小説で、最後に軽いオチがあるのだが、 ビックリするようなものではない。 講談社のミステリーランドシリーズの「ミステリ」の定義はかなり緩やかのようで、 これでミステリと言えるのかな、という疑問はご愛敬。 「海底2万マイル」「ロストワールド」といった作品群に位置づければ、よいのでは。 ラインの虜囚 |